ジャイロ総合コンサルティングの渋谷雄大です。
今日は群馬県のみなかみ町商工会で創業塾の最終日を担当させていただきます!
起業・創業を成功させるためのキーワードをお伝えしてきます。
経営戦略はすべて間違っていると考えよ
さまざまな経営戦略が世の中には存在していますよね。
SWOT分析、5フォース分析、4P、4C分析、差別化戦略、ニッチ戦略、STP分析(セグメント、ターゲッティング、ポジショニング)、PPM分析、バリューチェーン、リーダーシップ論、組織論などでも数多くの経営戦略ツールが生み出されています。
最近だと、ブルーオーシャン戦略、リーンスタートアップ戦略、アダプティブ戦略などでしょうか。
なぜそんなにも新しい戦略が生まれくるのでしょうか。その理由は簡単です。
未だに何が正解なのかがわかっていないから、次々と新しい戦略が登場してきているということなんです。
要するに、まだ誰も「こうすればうまくいくという正解が見つかっていない」ということなんです。
もちろん、部分的に活用できる戦略はいくつも存在しますし、自分の戦略を整理するという意味ではとても便利なツールばかりです。
しかし最近の論調として結論付けられているのは「理想の経営戦略は存在しない。」という方向になっています。
創業・起業セミナーの多くは、経営戦略を勉強する場になってしまいがちです。しかし大切なポイントは、なにかひとつの経営戦略で成功するなら経営そのものはとても簡単な話になってしまうということです。
もしも経営を理論や理屈で説明できるのだとすれば、これほどつまらない仕事はありません。
何が正解なのか?何が間違いなのか?というものを試行錯誤しながら、自社独自の作戦を見つけていくしかないんですね。
経営は試行錯誤
では何が大切なのか?という点ですが、結論から言いますと、試行錯誤としか言えません。
リーンスタートアップ
リーンスタートアップという方法が参考になります。
何が当たるかは誰にもわからない。という前提に立ちますので、必要なことは試行錯誤の修正回数です。
- 顧客発見(お客様を見つける)
- 顧客実証(お客様に売って検証する)
- 顧客開拓(市場の大きさを調べる)
- 組織構築(本格的な事業拡大)
この順番の、1.顧客発見と2.顧客実証を繰り返しながら、新たな方向性を見つけ出していくことが重要です。
では顧客発見するためにはまずどこにあたりが潜んでいそうなのか?というアタリを付けておく必要はあります。
ニッチ(市場)を見つけるのではなく、小さな市場をつくる
次に考えるべきことは、どんな市場を狙うのか?という点です。
ここでは市場を見つけるのではなく、小さくても良いので市場そのものを生み出すことです。
すでにほとんどの既存市場にはどこかの企業が参入しています。ですから隙間を見つけると言っても限界が来ています。
そこで考えるべきは「市場そのものを作り出す」ということです。
Twitterでは、プロ無職という小さいけれど独自市場ができています。
ほかにもこういう人がいたり。
尻職人と呼ばれるグラビアアイドルがいたり。
それぞれ小さな山かもしれませんが、独自の山を作り出しています。
存在している山を探す発想ではなく、平地に山を作るという発想です。
凸凹に名前をつけて山にする時代
「多様化」という言葉が言われて久しいですが、多様化=市場が小さくなっている、とも言えるわけです。
小さな市場は、まるで凸凹な荒れたところで戦うゲリラ戦みたいなものです。
デコボコ道には小さな小さな盛り上がりがあります。そこかしこにできているデコボコ。
その小さな盛り上がり(凸凹)一つ一つが、小さな市場です。
その凸凹に名前を付ける作業が山をつくるということです。凸凹に山という意味をつけることで市場に価値が発生します。
たんなるデコボコと捉えるか?それを山と捉えるか?が重要なんです。
小さい山をいくつも命名することをまずは意識していきましょう。
デコボコにはじめに名前をつけた人が、山のてっぺんを取る
名前ができた時点で存在する山になるんです。
市場=名前をつける
と覚えておいてもらえればOKです。
もちろん命名したとしても、それを求めるお客様は1人だけかも知れませんが、命名した時点で立派な小さな山です。
小さな山さえ見つかれば、たいてい、その近くにもう少しだけ大きな山を作ることは可能です。
そうやっていくつもの小さな山を組み合わせながら、大きな山にかえていくわけです。
これをリーンスタートアップに置き換えると、顧客発見と顧客実証となります。そして、小さな山を少しずつずらしながら(微修正)大きな山を作っていくわけです。
良いですか?山に名前をつけるんですよん。そこからビジネスははじまります。