ジャイロ総合コンサルティングの渋谷雄大です。
昨日は愛知県の津島商工会議所で事業承継セミナーをさせていただきました!
少人数ではありましたが、2時間みっちりとお話しさせていただきましたよ。
なぜ早めの事業承継が良いのか?
事業承継は早めに行った方が良いと言われますがなぜでしょうか?
それは「勘」の承継が必要だからです。
ユダヤ商法と言われるユダヤ人や、華僑の世界では、後継者を選んだら資産など以上に最重要にしているものがあるそうです。
それは「ルールの継承」だそうです。
言い換えると、帝王学です。
資産などはルールの継承=帝王学さえ継承できれば、生み出すことも増やすことも容易いです。しかしルールの継承ができない場合、せっかく残した資産もあっという間に目減りしていってしまいます。
そういう意味でも、商売の世界では、目に見える資産ではなく、目に見えてこない帝王学の承継を最優先にするんです。
では帝王学とは一体なんなのか?
この帝王学こそ「勘」です。
経営者にとって最重要の仕事は決断すること
経営者にとっての最大の仕事は、決断することです。
経営者が決断しなければ事業は前に進んでいきません。
また決断の内容によって、会社の危機を呼び込むことも、チャンスに変えることもできます。
日々の決断をし続けることこそが経営者にとって最重要の仕事です。
そしてその決断という仕事が厄介です。
どこまでいっても最後は「直感」で決めるしかないということです。
100%読み切れる決断というものは存在しません。
不確定要素の中から決断するのですから、最後は感に頼らざる得ないのです。
そういう意味でも、可能な限り正しい選択につながる勘の働かせ方が大切なんです。
失敗の数=勘
勘を磨くには、失敗が欠かせません。
失敗することで学習します。
学習したものを、次の決断で試しながら勘の力を磨いていくんです。
ここで大切なことは「勘は衰える」ということです。
時代背景や判断能力の低下などで、歳をとればそれだけ勘が鈍ってくるんですね。
早く継がせる意味はここにあるんです。
早く後継者に経営を委ねたうえで、当面の間、先代社長は後継者の横につきながら勘の働かせ方を実地で習得させる必要があります。
後継者には意図的に失敗させることが大切です。
その失敗を教訓にして、判断ポイントを学ばせるんです。
経営者の勘が冴えている歳にできるだけ、後継者に勘=帝王学を学ばせることで次の世代への引き継ぎがスムーズに進むわけです。
日本の事業承継は資産ばかり
日本では資産などの承継ばかりがクローズアップされています。
しかし、本当に引き継がなければならないのは「勘」なんです。
事業承継セミナーなどを全国で行っていますが、そのほとんどが手続き面や事業承継計画の作り方ばかりです。
これはこれで重要ですが、未来にわたって事業を継続させるのは経営者の能力向上しかありません。
せっかく、先代社長が培ってきた「勘」の力。
失っては勿体無さすぎますよ。
ぜひともそういうセミナーも開いて欲しいと願っています。