潰れる会社の4つのパターン

2018/11/4

ジャイロ総合コンサルティングの渋谷雄大です。

昨日はYAMAGATAビジネス博「若者創業者育成キャンプ」の初日講師としてお話しさせていただきました。

YAMAGATA ビジネス博「若者創業者育成キャンプ 」開催のお知らせ

これから創業したいと考えている若者たち(気持ち若者も含む)20数名の方々に失敗しない創業について3時間お話してきましたよ。

潰れる会社の4つの類型

失敗しない創業をお話するには、逆に、失敗する4つの類型を学んでいくことってとても大切です。

では潰れる会社の4つの条件とはなんでしょうか?

災害や天災等による外部要因によるイベントリスク

これは地震など自社の外でおこるリスクのことです。このリスク自体の回避はとてもむずかしいですが対策はあります。

それはリスクを分散しておくことです。

例えば、店舗だけをもしやっていたら?地震などで営業できなくなったら終わりです。ですからネットショップや催事販売など複数の売り方を持っておくことで、どこかの売り方が駄目になってもほかで耐え抜くことができます。

それは取引先なんかも同じですね。少数の取引先とだけ商売をしていればそれだけリスクは大きくなります。

今の時代はどんな外部要因にさらされるか分かりません。ですからリスク分散は必須でしょう。

社員の持ち逃げや横領、SNS炎上など社内の要因によるガバナンスリスク

次に起こり得るのが、社内の不正やトラブルがキッカケとなって潰れるリスクです。いわゆるガバナンスリスクと呼ばれます。

このパターンで潰れる会社の多くは、社長自身がお人好しで人を信じすぎる傾向が強いです。

例えば、社員を信頼してお金の管理を100%任せてしまう。という場合です。

リスク管理の観点でいえば「人は必ずミスを犯す」「人は魔が差すことがある」んです。経営陣の役割は、些細なミスではなく致命的なミスを犯さないような仕組みを作ること。それと魔が差したとしても持ち逃げや横領が起こりえないチェック体制を持っておくことです。

もちろん管理を厳密にしすぎてしまえば、社員のモチベーションが低下してしまう可能性がありますので、大切なことは「致命的な」部分のチェックに力点をおいておくということです。

経営者の暴走

ベンチャー企業なんかに多いパターンです。イケイケドンドンで事業を拡大し、潰れるケースです。

この場合に大切なことは、客観的なアドバイザーを社内に持てるかどうか?にかかってきます。経営者といえども人ですから、うまくいけば天狗になることもあるでしょう。でもそういう時に、ブレーキ役がいるかどうかはとても大切です。

暴走が始まってからではアドバイザーを得ることは難しいため、創業時にブレーキ役になってくれる人材に相応の権限を与えて、いざというときの抑えになるようにしておくことが重要でしょう。

松下幸之助には“松下の大番頭”と呼ばれた高橋荒太郎がいました。

本田宗一郎には、藤沢武夫氏。

そういう暴走を止める役割の縁の下の力持ちが必要です。

成功の呪縛

過去の成功体験に縛られてしまうケースです。大手老舗企業によくあるパターンですが、客層が固定化し時代の変化についていけなくなってしまいます。

しかも過去の成功体験を強く持っている経営者は、周囲からの進言を聞かなくなり、自分自身の心地の良い意見のみを受け入れるようになります。結果、自らの企業の品質が落ちていることに気がつくことができなくなり後戻りできなくなっていきます。

対策は、多様な価値観をもつ人たちとの交流や意見交換を欠かさないことでしょう。外部にアドバイザーをもち、業界外の意見やアイデア、発想を取り入れる意識を常に持ち続けることです。

成功事例には再現性はない

起業というテーマの場合、成功事例にばかり目が行きがちですが、成功事例には再現性はありません。そのほとんどはその経営者だからできたこと。その環境だからタマタマできたこと。が多いです。

その成功事例を、自分たちがやろうとしても実際にうまくいく可能性は非常に低いわけです。

それよりも失敗事例(潰れる会社の条件)はすべての企業に当てはまるものです。上記の4つのリスクを常に意識し続けることで不測の事態を防ぐことにつながっていきます。

ぜひ参考にしてみてくださいね。

YAMAGATAビジネス博に参加されたみなさま頑張ってね!

 


潰れる会社の4つのパターン

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